〜山を切り取ってお部屋の中へ〜
ド迫力のリース作り
おもしろクラブ「Field-Day」代表
苅野 玲子
秋を踏みしめ歩く。もうすでに秋は足元に横たわり、冬がこずえをさまよう。 初冬の山。この季節の楽しみはクリスマスリース作りの材料取りだ。
リースの材料達
左:イチイの葉、ウバユリ、まつぼっくり、ハンノキの実、ノイバラの実
右:アケビのツル、ホップの花、桐の実、ヘクソカズラ、山アジサイ

まず、リースのもとのつるをとる。あけび、ふじ、さるなし、またたび、などつるのものならなんでもけっこう。つるをひっぱって切ったらすぐにその場でくるくるとまるめてからめる。これでもうリースの台は完了だ。

後はこの台につけるドライフラワーや実物の採集である。山道の脇には花が終わって種子が飛んだ後のオケラやウバユリ、咲いたままの状態でからからにかわいた山アジサイ、ヤマハハコの花などがある。

枯草にからまった金色の実のヘクソカズラ、黒い実のアオツヅラフジ、白いハゼの実、赤いノバラの実、青いクサギの実、鈴のような桐の実、紫色がきれいな紫式部も葉がおちてなおいっそう輝きを増す。

材料はなんでもよい。緑色には冬でも元気なイチイの葉を少し分けてもらう。おっと忘れてならないのはハンノキの実や松ボックリ達だ。

今年は少し趣向を変えてハンノキの実でクリスマスツリーを作ってみることにした。

ドライフラワー用のサハラにハンノキの実をひとつづつさしていき、その間に紫色の紫式部の実、ノイバラの赤い実をさし、トップには自分の使わなくなった星型のピアスをつけた。

あとは山アジサイの花の形をしたがくをとって飾りにつける。 苦労した割には迫力にかける。

 

やっぱりリースだ。大きめのリース台に山で取った枯れた草花をちらす。もうそれだけで、迫力万点。こいつはどこかちがうぞと言う感じである。

暖かい部屋の中、その山のリースのあるところだけ寒くキンと冷え切った空気と静けさがただよい、さらに部屋の中が暖かく、いごごちよく感じる。その対比が素晴らしい。 皆さんにも是非この迫力を味わってもらいたいものである。