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ホーサンの菜園生活

ホーサンの菜園生活

文章・写真 保高博司
「芽吹きの後」

 フキ味噌を付けたおにぎりを食べながら、桜を愛でたのはつい昨日のような気がする。いま桜は、苔の上にすべての花びらを散らして終焉を迎えている。
よく見るとフキノトウを摘んだ後は、詰み残したフキノトウが花どころか羽毛の種まで付けていて、その下にはいつの間にかフキが育ち始めていた。キャラブキで甘辛く煮付けて食べれるのは間もないことだろう。

 それに、いつの間にか土筆がスギナになり、庭の樹木や草花がいっせいに花を開いて愉ませてくれる。我が家はどう言う訳か、プランターの花は好ではない。どちらかと言うと、樹木の花が好きだ。 もちろん、花だけで終わるものもあるが、樹木の花は実を結ぶ。だからなのか、芽吹きの後に追い掛けるように咲き出す花を見ると、つい実を想像した子どもの頃に想いが馳せる。


ツクシとヒメオドリコソウ

苔に散るさくら

ハナカイドウ
 貧しかった頃。育ち盛りだった子どもの時代、周りの子どもたちも揃って同じだった気がする。この木の花は何の実になるのか、それが愉みだった。空腹を満たすために、食べれると思える実はどんなものも食べた。

だから花が咲いて、早く実になりそれが熟れて食べごろになるのが待ち遠しかった。
 そんな子どもの頃を想いながら庭を歩き回っていて、つい手を伸ばして摘み採り、口に頬ばる時がある。そんな時は決まって、遠い懐かしい想い出が消え失せてしまうほどまずい味に後悔してしまう。

 地球温暖化で自然環境は明らかに変化している様は、我が家の庭でも感じ取れる気がする。「薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク 何事ノ不思議ナケレド」芽吹きの後、いっせいに咲き出す花々は、小さな我が家の森の中でも、毎年微妙に変化しながらも雄大な命の営みを感じさせてくれる。


フキノトウと蕗

ヒメリンゴ

グミ

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