取材・文 成子 由貴

東大のイチョウ並木を散歩
 
晩秋のちょっと暖かい日、東京・本郷にある東京大学のイチョウ並木を歩いてきました。それほど長い並木道ではありませんが、石畳に落ちた真黄色の葉をかさかさ言わせてのんびり歩くのはとても楽しいです。
 
イチョウ並木を写生する人
イチョウは中国原産の樹木で、あちこちで見かけるおなじみの木ですが、古くからある種で分類学上でも珍しいそうです。イチョウは雌雄異株で1本だけでは実はならないため、大抵は何本かたくさん植えたり、雌雄二株を植えて夫婦にしたりしています。

たくさんの葉を付け、葉の形も面白く、紅葉も素晴らしいのですが・・・秋口の一時期の木の下は最悪の状態になります。イチョウの種子はギンナン(銀杏)ですが、その種子を包む果肉がものすごい悪臭を放ちます。皮膚がかぶれることもあり、手袋をして果肉をはがし、目的のギンナンを手に入れるのは大変な作業です。それでもやはりギンナンは茶碗蒸には欠かせない存在ですし、葉は漢方薬としても重宝されています。
 
紅葉の三四郎池
東京大学本郷キャンパスの敷地は、江戸時代に有力な大名だった加賀藩(現在の石川県)前田家の上屋敷だった場所で、広大な敷地の中に当時の名残として「心字池」や「赤門」が残っています。「心字池」はもともと屋敷の庭園の池だったもので、安田講堂の近くにあります。

この池は東京大学で教壇に立ったこともある夏目漱石の小説「三四郎」に登場したことから、通称「三四郎池」と呼ばれています。

池の周りは庭園の名残があり、都心とは思えないちょっとした森になっています。

「赤門」は本郷通りに面していて、地下鉄本郷三丁目駅から歩いて来るとすぐに目に入ります。その名の通り真っ赤に塗られた大きな門で、国の重要文化財に指定されています。もちろん今でも使われていて、毎日多くの学生が通ります。
「赤門」を通り過ぎてしばらく歩くと、次にあるのが正門です。この正門から正面の安田講堂までの間にイチョウの並木があります。ここのイチョウは一本一本の木がとても大きくなっていて、それぞれが一斉に黄色く色づくこの季節は見事です。

東大正門からイチョウ並木へ オオイチョウ

また並木の途中から横に入って、ちょっと離れた場所には1本だけひときわ大きなイチョウがあります。11月の終わり頃はちょうど最盛期を迎えて、まさに黄金色とはこのことという様子でした。多くの方が見に来ていて、写真を撮ったり、スケッチしたり、のんびり散策したり・・・まぶしい黄金色を楽しんでいました。
 
<東京大学・本郷キャンパス>
所在地: 東京都文京区本郷7−3−1
交通: 地下鉄丸の内線・都営大江戸線 本郷三丁目駅より徒歩10分
地下鉄南北線 東大前駅より徒歩5分


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