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「この時期、春バラの見頃」の一言に誘われて、時間に追われるアップアップの毎日からせめて半日でも開放されんものと、住まいから近場にある「京成バラ園」に午後のひととき足を運んでみた。都心からだと、電車でも車でもおよそ1時間ほどの旅程。ベッドタウンがひろがるご当地、通勤には便利でも、逆は必ずしも真ならざりきといった感はある。ともあれ、住宅団地と工業団地の境目あたり、これでいいのかと迷いながら車を進めて行くと、やがて郊外型ガーデニングセンター風の建物と大型駐車場、そして小さ目の立て看板でそれと気づく。
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■中心部にあたるフランス風の整形式庭園
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なんや、そこいらのガーデニングセンターと変わらんじゃないかと鷹をくくっていると、こちらはバラの鉢植え、苗木やガーデニンググッズを販売する入園無料のガーデンセンター。そこを通り抜けると、レストラン、カフェ、売店が棟続きのエントランス部。エントランスには小振りの入園ゲートがあって、そこを抜けて生け垣の沿いに50メートルほど進んで左手に折れると、突如すり鉢型にバラの一大庭園が広がる。そこがほぼ全景を俯瞰できる物見台。総面積3万u、600種7千株のバラ、樹木200種1万6千本、その他草花200種。用意した35ミリ3倍ズームのバカチョンデジカメでは全景が撮り切れない。いやいや、その演出おそれいりました。
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このバラ園、日本にバラの文化を定着させる目的で作られてから早半世紀近く。99年3月にバラの改良進化の歴史をたどれる庭園に一新され、現在の姿になったという。主役は四季咲きの大輪(ハイブリッドティーローズ)から中輪(フロリバンダローズ)、ミニチュアローズ、つるバラ、ランドスケープ(漢字では「修景」と書くそうです。)ローズといった改良型の現代バラだが、そのもとになっているアンティークローズ、イングリッシュローズ、オールドローズ、野バラなども観賞できる。バラに詳しい方なら仔細もおわかりになるだろうけれど、飛び入りまがいものにとってはどこがどれやらちんぷんかんぷん。さて、どうして一周したものかと思いあぐねる。
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平日の午後ながら、すでに一巡りを終えたオバサンたちの小グループや若いカップルがあちこちのベンチや芝生でくつろいでいたり、丹念に一つ一つ見入りつつ香りを確かめる老齢のご夫婦などなど、かなりの賑わい。オヤジ一人はやっぱり異端かも。いさいかまわず物見台に立ち、園内ガイドにひとわたり目を通して眺め直す。中央部分は真ん中に噴水のあるフランス風整形式の大庭園。ここは大輪、中輪あるいは立ち木姿の現代バラが咲き競う。
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■バラのアーチ、トンネルが続くバラの丘。
奥に見えるのは
結婚式も催すことがあるという
「愛のローズガセボ」
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左手側は小高い丘になっていて、ミニチュアローズやイングリッシュローズ、ランドスケープローズ、つるバラのアーチ、トンネルなどがある「バラの丘」。
右手側は一段高い駆け上がりに3棟続きの「バラの大温室」が並び、主庭園から左右に翼を広げたように見える。主庭園の行き止まりは洋風東屋で、実際に結婚式もとり行われるという「愛のローズガゼボ」。そこから奥にひょうたん型の池を巡って散策路がまわる。こちらはアンティークローズ、オールドローズや野ばらが散策路にそって目を楽しませてくれる。途中にコンサート用のミニステージ、イギリス様式の自然風庭園があり、さらに、その奥に「散歩の森」へののぼり道が続く。
小モノから始めて最後にクライマックスの大モノに至ろうと洒落たわけじゃあないけれど、お奨めどおりにバラの歴史がわかるよう時計回りに、外側から内側へゼンマイよろしく噴水のゴールめざしてぐるぐる回りで堪能させていただきました。といっても、結局どれがどれやらはっきりとは定めがたく、好みの色に合わせてあちこちをふらりふらり。むせ返るほど圧倒的なバラの香にただただ感服するしかありません。そんな調子でも一周するのに所要およそ4時間。
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■ランドスケープ系で中輪咲き、
その白いイメージから「アスピリンローズ」という (ドイツ:タンタウ)
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■白からチェリーレッドに色のりする
ゴージャスな「ノスタルジィ」
(ドイツ:タンタウ)
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■この時期よく咲いていてくれた
ワイルドローズの「ロサタブリカ」
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■ここちらPR用につくられたという
ルーフガーデン |
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現代バラは6つの香り
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折りしも「ローズフェスティバル」(5月7日〜6月6日)の最終の週。大温室では「バラと香り」の特別展示を実施中。香料に利用されるバラは、ブルガリアやトルコで栽培されている「ロサ・ダマッセナ」という改良品種と、南フランスやモロッコなどで栽培されている「ロサ・センティホーリア」という品種らしい。とりわけ、ブルガリア産のローズオイルは最高品質という。そうしたバラから抽出される天然の香料は1400個の花からわずかに1グラム−と聞けば、たまにローズティーをいただくぐらいのオヤジでもその貴重さはわかる。
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■ローズオイルの最高峰という「ロサダマッセナ」とその系統のバラ
(大温室内)
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マツタケの香りでさえ合成ができるのだから「現代の科学をもってすれば・・・」と思いきや、バラの場合、香り成分の50種以上が解明されているにもかかわらず、それらを組み合わせて化学的に合成しても、ホンモノには及びもつかないのが現状とか。なるほど、やっぱり『高嶺の花』だと納得。
さて、改良進化が加えられた現代のバラは、その香りがおおよそ6種類に分類されるという。講釈ついでに、聞きかじった内容をちょっぴりひけらかしてみたくなる。バラ特有の甘さと華やかな香りは今や古典的、これを「ダマスク・クラシック」と呼ぶのだそうだ。これを受け継ぎつつ香りの成分が異なったものが「ダマスク・モダン」、より洗練された香りらしい。現代バラの主流はこれらダマスク系とは成分がまったく異なり、グリーン・バイオレットが基調で上品、優雅。それが「ティー」の香り。ダマスク・クラシックとティーが混じりあい、モモやアンズなどの果物の香りがするものが「フルーティー」。ブルーの花色をもつ現代バラはダマスク・モダンとティーの特長が混じりあい「ブルー」の香り。ダマスク・クラシック系で強い芳香のグローブの香りが感じられるものは「スパイシー」の香り。残念ながら、半日の学習ではとてもその判別はつきません・・・
帰路はなにやら高貴な気分。せっかくの移り香が消えてしまうのがもったいなくて、その日は風呂も晩酌も断って、柄にもなくひたすらバラの香に酔い痴れました。次の見頃は秋本番に入った頃か、もっとも、地植えで四季咲きが多いので、開花している花数を気にしなければいつでも大丈夫。興味を持たれた方はぜひ一度お運びになられては。ちなみに、問合せ先は以下のとおりです。
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京成バラ園
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所在地
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〒276-0046 千葉県八千代市大和田新田755
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電話
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047-459-0106
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| 詳しい道順を調べたい場合は、ホームページhttp//:keiseirose.co.jpで園内概要とともにご覧になれます。
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